美術屋の独り言


 秋になりました。

 今年の前半の仕事を振り返りながら、考えた事をつらつらと書いてみます。

 考えたら 今年は、「嬉しいご依頼」が多い年です。

 順番は忘れましたが、①造園計画の策定、②抽象絵画の作成、③透明な彫刻の制作、と、その他にもありましたが、特にここに揚げたこの3つは、ボクにとって、どれも「とてもやりたい仕事」なのでした。

 しかし、ここにこうやって並べてみると、同じ「美術」とはいえ、まったく異なるジャンルであり、素材であり、出来上がりも、まったく異なるものであるなぁ!とあらためて思うのでした。

 ①の造園計画を策定する時に使ったのは、色鉛筆とか、マーカーとか、ペンとか、絵具でした。頭の使い方は「空間設計」でした。

 ②の抽象絵画の制作では、絵具、ハサミ、

ノコギリなどを使い、頭の使い方は「絵画」でした。

 ③の透明な彫刻物をつくるには、チェーンソーやフォークリフトなどを使って、頭の使い方は「彫刻」でした。

 秋風が吹くようになり、心静かに振り返ると、「よくもまぁ、こんなに異なる表現を同時期にやっちゃっているなぁ!」と、そして「すべてやりたいことなんだなぁ」と、思うのでした。

 ①と③は、自分以外の人の手が入っています。①は大きな空間をつくるので、当然ですが、③も割と大きな塊でしたので、一人では無理なこともあり、大勢でやったところがあります。②は、ほぼ自分だけです。

 若い頃からいろいろ雑多な仕事に遭遇し、雑多に懸命に取り組み、やっていたら、じじぃになっても同じこと!なのですね。何周したかもわからないほど、同じような課題に何回も取り組み、その都度、ただただ懸命にやってきたのです。

 空間の大きさも違う。素材の重さも違う。色彩の有る無しも違う。使用する器具・道具も違う。

 いちいち違うことだらけなので、やり始めは、しばし「慣れ」がなく、「えーと、えーと」って、まごつきます。

 また、「これまで経験したこと」ではない「初めて」の事が必ず、どんな仕事にもあります。

「初めて」の事柄を乗り越えるには、かなりチカラを必要としますし、久しぶりの事も同様に「忘れている」部分を思い出さないとなりません。

「久しぶり過ぎる」と、世界が変わっちゃっている場合もあります。

 特に「色彩」に関しては、「久しぶり」だと、かなり「まごつき」ます。

 色彩をまともに考えていない時期が長いと、「リハビリ」にかなり長い時間が必要となりますし、考え始めると、もっとたいへんな事柄を包合してしまうのです。キリがない。

 アクリル彫刻に関してもそうです。「透明なものを彫刻する」というのは、やっている時間「だけ」が経験になるのですし、「立体」なので、見る方向によって、また異なる見え方をする。。また光の角度によっても異なる。。。と、これまたキリがないのです。

 あと15年とか、それくらいしか生きられないのでしょうから、この雑多な美術の奥深くへ行ってみたいものです。認知症とか、目の病気とか、なりたくないなぁ〜〜〜!

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